背景・状況
PRIMA!の海外EC展開にあたり、URLの構成をどうするかという根本的な問題に直面した。現在の構成は、shop.prima-beads.com(Shopifyで運営する日本語ECサイト)とprima-beads.com/media/(WordPressで運営するビーズ知識メディア)の2軸で成り立っている。海外向けのECサイトを新たに立ち上げるにあたり、この既存構成との整合性を保ちながら、SEO上最も有利なURL戦略を選択する必要があった。
課題・問題
海外向けURLの選択肢として、サブドメイン方式(en.prima-beads.com)とサブフォルダ方式(prima-beads.com/en/)の2つが浮上した。これはSEOの観点から決して軽視できない判断であり、選択を間違えると長期的なドメインパワーの蓄積に大きな差が出る。加えて、既存のShopifyサブドメイン構成(shop.prima-beads.com)との技術的な整合性も考慮しなければならなかった。
判断・アクション
選択肢の検討
- 選択肢A(サブドメイン: en.prima-beads.com): 技術的な実装が容易。Shopifyの別ストアとして独立運用できる。ただし、Googleはサブドメインを別サイトとして扱うため、本体ドメインのSEOパワーが共有されない。
- 選択肢B(サブフォルダ: prima-beads.com/en/): SEO的には15〜45%有利というデータがある。本体ドメインのオーソリティを直接活用できる。しかし、既存のShopifyサブドメイン構成との整合性が複雑になり、技術的な移行コストが高い。
- 選択肢C(別ドメイン: prima-beads-global.com等): ブランドの一貫性が失われ、SEOもゼロからのスタート。論外と判断。
最終的に、フェーズ分けで段階的にアプローチすることを決定した。Phase1ではshop.prima-beads.com/en/をShopifyのLiquidテンプレートで構築し、まず海外向けECを素早くローンチする。Phase2でprima-beads.com全体をShopifyに統合し、サブフォルダ構成のSEO優位性を最大限に活かす構成へ移行する計画とした。
結果
この判断に基づき、4週間のLiquid移行計画を策定した。Week1で基盤構築(テンプレートファイルの作成、多言語対応の仕組み構築)に着手し、現在進行中。Phase1の完了目標は2026年3月初旬を見込んでいる。
学び・気づき
ドメイン戦略は一度決めると変更コストが非常に高い。だからこそ、長期的に正しい方向性を見据えつつ、短期的には「まず出す」ことを優先するフェーズ分けの考え方が重要だった。完璧な構成を最初から実現しようとすると、ローンチまでに半年以上かかるリスクがあった。
サブフォルダのSEO優位性は明確なデータがある。しかし、「正しい構成で6ヶ月後にローンチ」より「80点の構成で今月ローンチ」の方が、ビジネスインパクトは遥かに大きい。技術的負債は計画的に返済すればいい。
この記事のポイント
- サブフォルダ構成はサブドメインに比べてSEO的に15〜45%有利。ドメインパワーを直接共有できるため、長期的に大きな差が出る。
- しかし最初から完璧な構成を狙うより「まず出す」が重要。フェーズ分けで段階的に理想の構成へ移行するアプローチが現実的。
- フェーズ分けで技術的負債を計画的に解消する。Phase1で速くローンチし、Phase2でドメイン統合。負債を「見える化」して管理する。