背景・状況
PRIMA!では、一般公開のECサイト(shop.prima-beads.com)とは別に、会員制の限定ECサイト「PRIMA! Labo」を運営している。メンバーのみがアクセスできる限定商品の販売を通じて、ブランドとの深い関係性を構築する場だ。一般公開のECが「広く売る」場であるのに対し、PRIMA! Laboは「深くつながる」場として設計されている。
課題・問題
会員制にすることのトレードオフは明確だった。間口を狭めることで、潜在顧客へのリーチが制限される。特にスタートアップフェーズでは「とにかく多くの人に知ってもらう」ことが重要であり、あえて壁を作ることへの社内議論があった。一方で、限定感がブランド価値を高め、メンバーのロイヤリティを向上させるという仮説もあった。
判断・アクション
会員ポータルの設計
会員ポータルはVercelで独立運用する形を選択した。メインのShopifyサイトとは技術的に分離することで、会員向けの独自体験を自由に設計できるようにした。
限定商品のラインナップ
会員限定商品として5アイテムを用意した。すべてPRIMA!の世界観を体現するプロダクトだ。
- オリジナルポロシャツ:ビーズ刺繍のワンポイント
- スウェットシャツ:バックプリントにブランドステートメント
- トートバッグ:帆布×ビーズのハンドメイド仕上げ
- 下駄:伝統工芸×ビーズ装飾の実験作
- アートピース:壁掛けビーズアートの限定エディション
情報発信の仕組み
会員ポータル内にニュースセクションを設け、会員向けの情報発信を行う。新商品の先行告知、制作過程の公開、会員限定イベントの案内などを通じて、メンバーとの継続的な接点を作る。
将来構想
将来的にはCRMのメンバーシップ機能と統合し、以下の機能を追加する計画がある。
- タイムライン:メンバーの活動を時系列で表示
- ギャラリー:メンバーが制作した作品を共有する場
- UGC(ユーザー生成コンテンツ):メンバーのレビューや体験談をコンテンツ化
核心的な気づき
設計を進める中で、メンバーシップの本質は「売る」ことではないと確信した。メンバーシップは「関係性を深める」ための仕組みだ。限定商品はその関係性を物理的に体現するツールであり、売上そのものが目的ではない。ブランドの世界観に共感し、深く関わりたいと思う人だけが入れる場所を作ること。それ自体がブランドの価値を高める。
メンバーシップは「間口を狭める」のではない。「深い関係を作る」ための仕組みだ。入口は小さくていい。その先に広がる世界が豊かであれば。
この記事のポイント
- 会員制は「間口を狭める」のではなく「深い関係を作る」手段。限定感はブランド価値を高め、メンバーのロイヤリティを向上させる。
- 限定商品はブランドの世界観を広げるツール。売上が目的ではなく、ブランドの美学を物理的に体現するプロダクトとして設計する。
- 段階的に機能を追加し、会員体験を進化させ続ける。最初から完璧なポータルを作るのではなく、会員の声を聞きながら育てていく。